この記事で分かること
- 経理に向いている人・向いていない人の特徴
- 工場勤務から経理へ転職して一番ギャップを感じたこと
- 未経験でも経理になれるのか
- 未経験で経理へ転職したときの年収・スペック
結論|向いているのは「座って考え、改善を楽しめる人」
私は高卒で工場勤務を約8年、その後約2年間設備保全を経験し、現在は未経験からプライム上場企業の経理として働いています。
工場勤務と経理は、仕事内容だけでなく、評価される人や働き方までまったく違いました。
実際に働いてみて感じた結論を先にまとめると、次のようになります。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 座り仕事が苦にならない人 | 体を動かす仕事が好きな人 |
| 改善・効率化が好きな人 | 成果報酬で大きく稼ぎたい人 |
| PC作業が苦にならない人 | 社外の人と積極的に関わりたい人 |
| 学び続けられる人 | ルール変更が苦手な人 |
| 他部署とコミュニケーションが取れる人 | 一人だけで仕事を完結させたい人 |
| 数字を丁寧に確認できる人 | 細かい確認が苦手な人 |
| 責任感を持って最後までやり切れる人 | 「まあいいか」で済ませてしまう人 |
もちろん、すべて当てはまる必要はありません。
この記事では、高卒・未経験で経理へ転職した私が感じた「向き・不向き」を実体験ベースで詳しくお伝えします。
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経理に向いている人の特徴
長時間座っていても苦にならない人
経理は基本的にデスクワークです。
工場のように一日中歩き回ることはほとんどなく、多くの時間をパソコンの前で過ごします。
私は工場勤務の頃、一日2万歩近く歩く日もありました。
一方で経理になってからは、一日中デスクからほとんど立たない日も珍しくありません。
最初の数か月は腰痛や肩こり、目の疲れに悩まされ、「立ち仕事と座り仕事ではここまで違うのか」と驚きました。
そのため、座って仕事をすること自体が苦にならない人は、経理に向いていると思います。
改善・効率化が好きな人
私が一番感じているのは、経理は「数字が好きな人」より「改善が好きな人」の方が向いているということです。
現在の仕事では、
- Excel関数
- Power Query
- GAS(Google Apps Script)
- Power Automate
- AI
などを使って業務改善を行っています。
実際に私が自動化した業務では、数時間かかっていた作業が数分で終わるようになりました。
人によっては半日近くかかっていた作業です。
改善によって生まれた時間は、分析や確認など、より付加価値の高い仕事へ使えるようになります。
こうした積み重ねが評価にもつながり、私自身も以前より早く帰れる日が増えました。
「今よりもっと良くできないか」と考えるのが好きな人には、とても向いている仕事だと思います。
PC作業が苦にならない人
経理は一日のほとんどをパソコンで仕事します。
会計ソフトだけでなく、
- Excel
- Googleスプレッドシート
- チャットツール
- ワークフローシステム
など、多くのシステムを使います。
タイピングやパソコン操作が得意である必要はありませんが、「パソコンを見るだけで疲れる」という人には少し大変かもしれません。
逆に、パソコン作業が好きな人は、覚えれば覚えるほど仕事が楽になっていきます。
他部署とコミュニケーションが取れる人
「経理は一人で黙々と数字を見ている仕事」というイメージを持つ人も多いと思います。
私も転職前はそう思っていました。
しかし実際は、他部署とのやり取りが非常に多い仕事です。
例えば、
- この費用は何に使いましたか?
- この請求書はいつ支払いますか?
- 売上の計上時期は合っていますか?
など、毎日のように確認を行います。
今はチャットでのやり取りが中心ですが、相手に分かりやすく伝える力や、必要な情報を引き出す力はとても重要だと感じています。
学び続けられる人
経理は、一度覚えれば終わりの仕事ではありません。
税法や会計基準は毎年のように変わります。
また、
- 月次決算
- 四半期決算
- 年次決算
- 連結決算
- 開示
- 税務
など、挑戦できる仕事もどんどん増えていきます。
その分、市場価値も上がっていきます。
「勉強は苦手だけど、少しずつ成長したい。」
そんな人には、とても向いている仕事だと思います。
数字を丁寧に確認できる人
経理は毎日数字を扱います。
だからといって、数学が得意である必要はありません。
大切なのは、
「この数字、何か違和感があるな。」
と気付けることです。
数字のズレや入力ミス、小さな違和感に気付ける人ほど、経理として成長が早いと感じています。
派手さはありませんが、とても大切な能力です。
責任感を持って最後までやり切れる人
経理の仕事は、会社のお金を扱う仕事です。
請求書の支払いや決算など、一つひとつの仕事が会社全体に影響します。
だからこそ、
「最後まで責任を持って確認する。」
という姿勢がとても大切です。
責任感がある人ほど、周りから信頼されやすく、重要な仕事も任せてもらえるようになります。
経理に向いていない人の特徴
成果報酬で大きく稼ぎたい人
経理は管理部門です。
営業のように契約件数によって給料が大きく変わる仕事ではありません。
もちろん昇給や昇格はありますが、「今月は頑張ったから給料が倍になる」という世界ではありません。
成果報酬でどんどん稼ぎたい人には、少し物足りなく感じるかもしれません。
体を動かす仕事が好きな人
工場勤務や設備保全のように、一日中歩いたり工具を持ったりする仕事ではありません。
体を動かすことが好きな人は、最初は物足りなさを感じる可能性があります。
一方で、体力的な負担は大きく減るため、長く働きやすい仕事でもあります。
社外の人とコミュニケーションを取りたい人
経理の仕事は、基本的に社内で完結します。
もちろん監査法人や税理士、金融機関など社外の方とやり取りをする機会はありますが、毎日営業先へ訪問したり、新しいお客様と商談したりするような仕事ではありません。
私自身、工場勤務の頃は設備メーカーや工事業者の方と打ち合わせをする機会がありましたが、経理になってからは社外とのやり取りはかなり減りました。
人と会って話すことが好きな人よりも、社内で信頼関係を築きながら仕事を進める方が好きな人の方が向いていると思います。
ルール変更に対応するのが苦手な人
経理では、会社のルールだけでなく、
- 会計基準
- 税法
- 社内フロー
- システム
などが定期的に変わります。
「去年までこれで良かったのに、今年からはダメ。」
ということも珍しくありません。
変化を面倒だと感じる人よりも、
「また一つ覚えればいい」
くらいに考えられる人の方が、長く活躍できると思います。
細かい確認が苦手な人
経理では、
- 数字
- 日付
- 勘定科目
- 消費税区分
- 取引先
など、小さなミスが後々大きな修正につながります。
例えば請求書の日付を一日間違えるだけで、決算月が変わってしまうこともあります。
もちろんダブルチェックなどの仕組みはありますが、
「まあいいか。」
で進めるタイプは苦労しやすい仕事だと思います。
工場から経理へ転職して一番ギャップを感じたこと
正直に言うと、仕事内容そのもので「辞めたい」と思ったことはありません。
強いて言えば、入社直後がちょうど決算の繁忙期だったため、残業が続いたことくらいです。
それ以上に驚いたのは、仕事の評価基準でした。
工場では、
「一人で設備を直せる人」
が評価されます。
設備保全でも、
「トラブルを一人で解決できる」
ことが大きな評価につながっていました。
一方、経理では違います。
経理では、
「周りを巻き込める人」
の方が評価されると感じました。
例えば、
- 他部署へ早めに確認する
- プロジェクトを複数部署で進める
- 改善を一人で抱え込まずチームへ展開する
こうした動きが高く評価されます。
ここは本当に文化の違いを感じました。
もう一つ驚いたのは、会社そのものの考え方です。
私はそれまで、いわゆる昔ながらの日本企業(JTC)しか経験していませんでした。
- 上司より先に帰りにくい
- 有給を取りにくい
- 年功序列が当たり前
そんな会社でした。
現在の会社は規模こそ大きいものの、ベンチャー気質があります。
仕事が終わればフレックスで帰る。
やりたい仕事があれば立候補する。
改善案があれば若手でも提案する。
そんな文化があります。
この違いにはかなり驚きました。
さらに印象的だったのが、ミスへの考え方です。
もちろん、
- 決算書
- 年次決算
- 税務申告
など重要な業務ではミスは許されません。
しかし、月次決算の少額な仕訳などでは、
「次から気を付けよう。」
という雰囲気で翌月修正することもあります。
もちろん原因分析や再発防止は行います。
それでも、工場時代よりは「ミスを責める」のではなく「改善する」という文化が強いと感じています。
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未経験で経理に転職したときのスペック
未経験で経理へ転職したときの年収は、約400万円でした。(※1年目はボーナスなし)
三交代勤務をしていた2社目では年収約450万円ほどだったため、転職直後は約50万円下がりました。
それでも私は、この転職を選びました。
理由は、
「今後の伸びしろ」
があると思ったからです。
未経験としては比較的高い年収だったこともあり、将来性を考えると納得できる条件でした。
当時のスペックは次の通りです。
- 高卒
- 工場勤務約10年
- 設備保全約2年
- 第二種電気工事士取得
- 簿記3級・2級取得済み
- 通信制短大卒業
- 通信制大学3年次編入(卒業見込み)
- 設備保全でPC業務・改善活動の経験あり
- 簿記2級取得から約1年のブランクあり
私は上場企業の経理を目標にしていたため、求人の多くで簿記2級が応募条件になっていました。
一方、小規模企業では簿記3級でも応募できる求人もあります。
どの会社を目指すかによって、必要な資格は変わると感じました。
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未経験でも経理になれる?
結論から言うと、
未経験でも十分目指せます。
私自身、経理経験はゼロでした。
最初は、
- 勘定科目
- 月次決算
- 債権債務
- 消費税
など、分からないことばかりでした。
それでも、
- 分からないことを必ずメモする
- 簿記を復習する
- 分からないまま終わらせない
- 改善できそうな業務を探す
この4つを続けることで、少しずつ仕事を任せてもらえるようになりました。
未経験だから向いていないのではありません。
学び続けられる人の方が、結果的に成長が早い仕事だと思います。
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簿記2級は本当に必要か
私の経験では、
上場企業の経理を目指すなら、簿記2級は取得しておいた方がいい
と感じています。
もちろん絶対条件ではありません。
しかし実際に応募した求人では、
「簿記2級以上」
という条件が非常に多くありました。
逆に簿記2級を取得していたことで、書類選考を通過できた企業も少なくありません。
経理への転職を考えているなら、まずは簿記2級取得を一つの目標にすることをおすすめします。
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まとめ|「向いているか」は生まれつき決まっているわけではない
私は工場勤務を約8年、設備保全を約2年経験したあと、未経験で経理へ転職しました。
転職前は、
「自分に経理が向いているのか」
正直まったく分かりませんでした。
実際に働いてみて感じるのは、
向き・不向き以上に、「学び続けられるか」「改善を楽しめるか」の方が大切だということです。
私自身、最初から会計知識が豊富だったわけでも、パソコンが得意だったわけでもありません。
簿記を勉強し、少しずつ実務を覚え、Power QueryやGAS、Power Automate、AIなどを活用しながら業務改善を積み重ねてきました。
その積み重ねが、今の仕事や評価につながっていると感じています。
「向いているか分からないから挑戦しない。」
ではなく、
「興味があるなら、まず一歩踏み出してみる。」
私は、その一歩が今のキャリアにつながりました。
もし工場勤務や現場仕事から経理への転職を考えているなら、今回紹介した特徴に自分がどれだけ当てはまるか、一度振り返ってみてください。
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